VICの窓から

2021年10月

楽しい寄り道

 産直の寄り道は楽しい。二戸市に向かう国道沿いにある一戸町の産直の店頭に大きなカボチャが並んでいる。
収穫祭では重量当てクイズも行われるとか。四季折々の新鮮な農産物が並ぶ産直では、そこの地域ならではの手作りの加工品や手工芸品、山野草にも出会える。小さな産直は地域の良さを伝え、夢を広げる担い手といえる。

大地に流れるもの

展望台から

 奥羽山系から流れる安比川(あっぴがわ)と、北上高地に源を発する馬淵川(まべちがわ)の合流付近は、馬仙峡(ばせんきょう)と呼ばれている。海底火山が隆起して、河川の浸食で残ったのが左岸の男神岩(おがみいわ)水面からの高さ180m、女神岩(めがみいわ)160m。右岸の大崩崖(おおほうがけ)は削られた崖そのものという。
男神岩展望台の対岸に見える鳥越山をも含めた愛憎物語が伝わっている。展望台から、馬淵川の流れや渓谷、
男神岩、川沿いに形成された二戸市の街並み、東側になだらかな山容の折爪岳(おりつめだけ)が見渡せる。

 北上高地の最北に位置する折爪岳は「山地の端の降りつめた所」から名がついたともいわれている。太平洋側のヤマセの影響で霧が多いが、山頂付近の展望台から360度のパノラマが広がる。太平洋側の八戸方面。内陸側は二戸の街並みや八甲田連峰まで望める。
広大な山林の自然環境の中にあって、山間に見える集落は、時代時代の歴史を深く秘めているようだ。語られる方言は強くて温かい。

角塚古墳

 岩手県の胆沢(いさわ)平野は、胆沢川によって形成された扇状地。豊かな穀倉地帯になっている。ここに本州最北の前方後円墳がある。地元では「蛇塚」や「一本杉」と呼び、伝説をもっている。古墳公園には、埴輪や伝説をイメージしたモニュメントがある。

 全長43m。墳丘の高さ4.3mの小さな古墳。きれいな丘の上に1本の杉が立っている。堀を巡らせ、後円部に葺石(ふきいし)や、
円筒埴輪が並び、前方部からは動物や人物などの形象埴輪が見つかっている。5世紀後半、この地で人々はどんな暮らしをしていたのだろうか。近くには、古墳時代の集落のあとが見つかっていて、遠方からの交易を示す品々が出土しているそうだ。胆沢郷土資料館には古墳の復元模型や埴輪などが展示されている。胆沢地域の歴史や民俗なども紹介されていて、入口付近には珪化木が置かれている。
8世紀後半、東北の支配と安定を進める朝廷軍に胆沢地方の蝦夷のリーダー阿弖流為(アテルイ)は抵抗をつづけた。統一国家の支配に抵抗した まつろわぬ人々の姿があった。坂上田村麻呂によって、北上川と胆沢川の合流付近に造られた城柵(じょうさく)胆沢城は北方支配の拠点として10世紀後半頃まで約150年間ほど鎮守府(ちんじゅふ)胆沢城として機能した。

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