VICの窓から

2025年10月

津波石

 海岸段丘が発達している三陸北部。海は豊かな恵みをもたらす。一方で人々は自然の脅威に備え、暮らしを営んできた。地名の多くがアイヌ語に由来する事は知られている。高さ約200mの断崖が連なっている田野畑村の海岸線 羅賀地区は、わずかな入江の低地にある。アイヌ語で(坂を下るところにある海辺)その場所の地形や環境を忠実に伝えている。

 羅賀地区には、明治29年(1896)の明治三陸地震津波で運ばれた津波石がある。推定20トンもの大きな石が、海岸から400m 標高28mの場所に流れ着いたのだそうだ。海水は更に駆け上がったという。語り継がれてきた災害の状況。津波が陸地に侵入した後のエネルギーの大きさを改めて思い知る。東日本大震災の津波は、この石まで到達したそうだ。羅賀ふれあい公園には、津波石や津波記念碑などがまとめられ、津波の脅威やさまざまな教訓を伝えている。

 

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