VICの窓から

2022年9月

災害復旧工事

 8月3日山形県では初の大雨特別警報が発表となった。新潟県下越地方から山形県置賜地方にかけて線状降水帯が発生し、
猛烈な雨が同じ場所で降り続いた。山に降った雨が流れ下り、家は泥に埋まり、田畑や道路も溢れた。

 河川氾濫や土砂流出で道路や鉄道も被災した。飯豊町では行方不明者の捜索が続けられている。
JR米坂線の線路は至る所で崩れ、鉄橋も崩落した。復旧には時間がかかることだろう。

 最上川にかかる白鷹町と朝日町をつなぐ大平橋。渡し船の時を経て昭和39年(1964)完成したつり橋は「おしん」の
撮影にも使われたそうだ。平成22年(2010)に現在の大きな橋が完成した。増水し濁流となった最上川で橋梁点検が行われていた。

 地球温暖化により引き起こされる気候変動は、これまでの環境を変えつつあり、台風の大型化など身の回りの生活にも、
様々な影響を与えている。

 

アートを活かして

 米沢市田沢地区の田んぼアート 今年は「上杉鷹山」の絵模様が浮かびあがった。令和3年SDGs未来都市に選定された米沢市。
米沢藩第9代藩主上杉鷹山の藩政改革は、現在のSDGs(持続可能な開発目標の実現に向けた取り組み)の先駆けともいわれている。
地域の特性を活かして、持続可能な町づくりを目指している。

 地域づくりにつなげるイベントが行われている。ミナミハラアートウォークは、自然と芸術を感じる催し。
会場のひとつに、関地区の立石観音の杉がある。集落の山側にあって分かりづらいが草刈りがされ道順が示され歩きやすくなっていた。
杉は幹回り5.4mあるといい、なによりも長く伸びた根に圧倒される。天長2年(825)建立といわれる立石観音。
境内には古峰神社や湯殿山などの石塔が建っている。「この場所で集落の皆で花見などしたもんだ。」
杉の老木は人々と共に歴史を重ねてきた。物言わぬ杉が立っている。

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